佐藤将寛先生のこと

○北北海道に佐藤将寛という元教師がいる。戦前生活綴り方教育運動の掘り起こしをなさった方で、女満別の教育を、佐藤先生から教わった。北海道綴方教育連盟事件につながっていく。『銃口』という文学の題材ともなった。佐藤先生に実際にお目に掛かったことはなく、年賀状のやり取りの中で、互いの研究の進展を語り合う程度だった。佐藤先生は、版画、紙芝居、児童文学創作と、日本の表現教育のすばらしい伝統を身を以て体現されている。午前中は、佐藤先生からいただいた病気見舞いへの返信を兼ねて、ここ10年ほどのぼくの『研究』の総括をし、それを佐藤先生にお届けすべく、入力、出力などに、時間を割いた。佐藤先生も脳出血に襲われた。すさまじい闘病生活を送っておられる。ぼくは甘いなあ。
○午後は「1843年のセガン」第2号の執筆開始。2著作の表現の甘さ、乱暴さ、誤りがどうしても目に付く。いい機会を持ったと思おう。今夜は不治者救済院まで。