ドラポルト、リトグラフ選

○粋生倶楽部増尾通所リハビリ。今日も斉藤さんの炒れるコーヒーをいただいてから機能訓練を始める。
○ケア・マネージャーさんの面会訪問。楽しく元気にリハビリに励んでいます、粋生倶楽部さんをご紹介いただいて感謝しています。
○左足首がなかなか思うようには動かないと所長さんに訴えた。機能訓練を考えましょう、とのご返事。よろしくお願いします。
○今日はゆったりと過ごしたはずだが、なんだか大仕事をした気分。そして1830年革命が得たものはなんであったのかを再確認した気分。以下。
○ドラポルト(Pierre-Michel Delaporte (1806-1872)、パリ生まれ)

○作品をいくつか。1830年頃のフランス政治・社会・文化批判 ドラポルトは意外と面白い!!
* Le cri du peuple
(「人民の叫び」)
 近代工業化が進み始めていた時代背景を考える。

*Naissance du juste milieu Après un enfantement pénible de la Liberté
(「自由への産みの苦しみの後の中庸の誕生」)
復古王政」に対する共和政を求めた1830年革命によって誕生したのは、共和制と王制とが手を結んだフィリップ立憲王政

*La France, livrée aux Corbeaux de toute espèce
(「フランス いたるところにカラスの自由がある」)
悪巧みに満ちたフランス

* M.r Mayeux valsant
(ワルツを踊るMayeux夫妻)
1830年代初頭を飾る創作人物マイユーなる(セムシ男)が象徴するものは何か。この戯画では身分の高い優雅な女性を伴侶にしているが、いわば「醜」と「美」との一体化を求める社会文化が存在したことを知ることが出来る。ユゴーの「ノートル=ダム・ド・パリ」のように。

*3.e Restauration
(第3次王政復興)
1830年革命で王の座を失ったが復権を企むシャルル10世に対する戯画

*M.me la Duchesse d'Orléans visitant les blessés à l'hotel-Dieu le 2 aout 1830
1830年8月2日、革命による負傷兵をオテル=デュに見舞うオルレアン公爵夫人>
「オルレアン公爵」はルイ・フィッリプ王を指す。

*Pauvre liberté, qu'elle queue !!.
<ちっぽけな自由、なんだこの髪(弁髪)は!>
(訳語は不正確。 qu'elle queue(フランスが寝た=手に入れた=ところの)は quelle queue(何という弁髪)をかけている。1830年革命で得た自由はほんのささやかでしかないではないか。つややかで豊かな女性の髪の毛・・に見えたが、じつは栄養不足でほとんど商品価値がない。>