前に進もうとしない

○午前中床屋。
○翻訳作業、前に進もうという気力がかなり弱い今日。目の具合があまり芳しくないこともある。午後3時過ぎから、フーフー言いつつ、翻訳開始。気力が萎えた状態に、雑木林のウグイスが、「ホーットケキョ!」と追い打ち。くそっ!
セガン1843年論文翻訳 第4章 承前
この場合、次の体操は正確になされる。つまり、口の外に出した舌を、前へ、上へそして下へと動かせる。子どもが自在に動かすことがでないならば、手を借りて、舌先を持ち上げ、しばらくの間、口蓋の前の部分、中程、後ろの方、そして側面にくっつけさせたままにする。真似や指示によって、これら様々な動作を練習させることができないようならば、舌を誘導し援助する木のヘラの助けを借りて、前記のことを成し遂げさせる。このようなことはまれなのだが、声の響きが悪くなる場合、子どもに人の声の音を真似させ、また、早い振動の楽器音を彼に聞かせることで発声器官を刺激する必要がある。とりわけ彼を合唱団の中にいれこみ、命令と模倣とで、彼を長く繰り返す発声の刺激をする必要がある。このことはビセートルでうまくいっていることである 。
○ウージェーヌ・シュー『パリの秘密』に登場する「白痴の子どもの学校」の描写は忘れてはなるまい。「・・・非常に創意工夫に富んだ、そしてもっぱら彼らの状態にふさわしい方法によって、これらの子どもたちの身体と精神とが訓練され、文字や数字、色をよく理解するようになっています。彼らは合唱曲を歌うまでになっています。・・・」 
○『ジュルナル・デ・デバ』紙1843年8月26日号第1面下段 赤線ならびに赤囲い部がビセートルの白痴学校・合唱描写。セガン以外の教師を考えてきたが、セガンだと断定していいだろう。