軽い室内体操から

○空気が爽やかな朝なので軽く外出お散歩をと思い門扉を開けた。すると笹雨が降ってきた.様子を窺っていたが止む気配は見えないので、今日は室内体操に変更。
○自室にて、主として脚の訓練。両膝屈伸、グンと深く腰を下ろして、踵が上がらないように気を配る。当然両手で捕まります。30回。続いて、左脚側面上げ20回。上がりません、曲がってます。それではと、左脚腿挙げ停止訓練。最初は10秒ずつ何回か。次第に腿が下がります。続いて20秒。5回。では、と、左右入れ替えてみたら、軸足となる左脚がぐらつきます。このぐらつきを小さくする必要があるんだな。
○廊下にて膝を高く上げての歩行訓練。どうしても身体がぐらつく。階段にて、左脚を軸にして右脚を上の段に上げ、下の段に下ろす。30回。
○短い廊下での歩行訓練だから数歩で行き止まりとなる。身体を入れ替えるのにやっこらやーとやっているが、「クイックターン」はできないものか。ちょっとチャレンジ。「クイック」が健常時のそれとは格段の違いはあるものの、やっこらやーではなくクイックでできた。数度繰り返し。ちょっと嬉しくなって、在宅していた細君に自慢。「ふふふ〜ん」だそうだ。
 今日も課題がいくつも見えました。トータル40分ほど、うっすらと汗をかきました。
○今日の翻訳部でも、中野訳文の訳の分からない誤訳が目立つ。aux yeux du mondeとあるのを中野は「人々の面前で」とやっている。セガンがせっかく行った目の改良・改善を子どもの家族が台無しにしてしまうことがある、という文脈なのだが、そこにaux yeux du mondeが挿入されているので、中野は「世間の目で」とまずは直訳し、「人々の眼前で」と意訳したわけだ。しかし、せっかく改善された目(=現在の目yeux du monde)が家族のおかしな愛情のために元の目に戻ってしまう、というのがセガンの論旨。
○今日の翻訳部でun enfant que je chérissaisがある。直訳すれば「私がかわいがっていた一人の子ども」だ。この子は後の文脈でilとなっているから、男児だ。いつ、どこで教えた子どもなのだろう。とりわけ「かわいがっていた」と形容されているから、手許に預かった子供だろうと思える。だとすれば判明していることでいえば、最初の記録のアドレアン・Hだ。この点、もう少していねいに考える必要があるように思う。
○第4章第5節、以下で終わり。第4章はまだまだ続く。
セガン1843年論文翻訳第4章第5節 承前
それはなにがしかの言葉で述べられる。しかし、そこに達するためには、努力、実践が必要であり、適切な機会を摑むしかないのだ。あなたが近づくと、子どもは落ち着かなくなる。あなたの目線が子どものそれを追いかけると、彼は避ける。あなたが追いかけると、彼は、またもや、あなたから逃れようとする。あなたが彼をつかまえたと思ったら、彼は両目を閉じてしまう。彼があなたの目線の侵入のためにまぶたを開けるまでの間、あなたはそこに、注意深く、彼を不意打ちでつかまえる準備ができた状態でいる。それで、あなたの骨折りが実ったとして子どもが最初に見るその日は、彼はあなたを拒絶するだろう。また、彼の元の状態を忘れさせるために、彼の家族が、あなたが子どもに行ってきた不断の心配りを台無しにしてしまい、現在の目を変質させてしまい、あなたは骨折りをもう一度やり直すことだろう。けっして、これこれの愛などというものではなく、あなたの方式の大勝利のために。
 ところで、私は、とてもかわいがっていた子どものとらえどころのない目線を、4ヶ月間もの間、追っていた。彼の目線が初めて私の目線と出会った時、子どもは大きな叫び声を上げて逃げた。だが翌日、いつものように私とのその日最初の挨拶のための、彼の手を私の手に無意識に添えることはせず、彼には新しい何ものかのように、ちょっとの間、私を見つめた。そして、続く日からは、彼の充たされた好奇心が特別な表現に置き換えられるまで、知性ある風にその眼差しを繰り返した。
 ついでのことだが、指示の際の声の調子をさらに低くするために、私は、穏やかなこの瞬間を利用したことをつけ加えておく。この子どもは、この時から、普通の声の調子が分かり始めた。また、この時以来、彼は、私が彼に言葉をかけると、以前ならしなかったことだが、いつも見つめるようになった。この運動で聴覚がよく獲得され、自発的注意の初期と呼びうるような2重の進歩は、我が生徒に、不動と規則正しい動きを完成させたといってよい。
 おそらく、ここでは、白痴の評価すべきいかなる進歩も態度や能力の特別な教育によるものではない、と強調されてしかるべきだろう。とはいえ、もっとも満足すべき結果は、ある運動から他の運動へと移行する時に現れるのであり、確認されよう。つまり、方法的な読みは模倣やデッサンや計算に、特には記憶に影響を及ぼすのが分かることで、確かめられるだろう。
 まったく不完全ではあるが、目線が獲得されると、たまたまその対象となる事物の物理的特性の識別に適用され始める。
 これらの特性は、1.色、2.形である。
 形は大きさ、形態、配置、図面を含んでいる。